消尽の日記

中身も外見もまぁ覇気がない

「身体中からエモーション」10/17の日記

 

10/17

 

 

寒すぎて起きる。窓から冷気が零れてきて布団を冷やしまくるので体の末端がキンキンになる。なぜ熱伝導率の高いアルミを窓枠に使っているのか。調べたら木製やプラスチックは劣化が厳しいっぽいので二重にするしかないのか…って感じ。

 

起きてからはモーニングに行った。

 

 


隔週で行こうとか言ってたらほぼ1か月経ってた。

 

コーヒーにスフレパンケーキとサラダがついて530円。安い。サラダがしょっぱくてパンケーキが甘いので全体のバランスが良い。サラダに入ってたサラミをパンケーキに乗せて皿に溜まったシロップとマーガリンをぬぐって食べる。めちゃくちゃ美味しい。

 

茶店では現代詩手帖を読んだ。千種創一の「遊ぶための園」が新鮮だった。この人は中東に住んでて(今はどうか知らない)、短歌にも中東のことがよく出てくる。今回の詩は過激派集団のトップとその側近が空爆で死亡したニュースとその構成員が占拠した地区の遊園地で遊ぶ写真が話題になっていたというニュースから始まる詩で、後半部分に空爆で死亡した構成員のいきさつを書いている。

 


元ネタは多分これかなと思う。強烈で突然の死をその人の半生を描くことでより鮮烈に描写するという試みがあったのではないかと思う。この詩は「遊園地の回転木馬は、誰も乗せずきらきらと加速してゐる。暗い影を撒き散らして。」で締められていて、加速する中東情勢の混沌が更なる混迷を各地にばら撒いていることを削りだしている。「きらきら」というオノマトペだけひらがなで、前後の文の「遊園地の回転木馬」とか「暗い影」とか「撒き散らして」とかがより一層際立っているのが不気味だなと思った。光のモチーフを使うことで暗影をより鮮明に対比しようという技巧があって、メリーゴーランドとはあえて書かず漢字でまとめるところに印象の一貫性を強調させる技があるなと思った。

 

 

帰るときでっかいサモエド3頭がプリプリと歩いてて和(なごみ)のこころになった。

 

 

昼からはなんばに行った。昨日通話した友人とライブに行く予定だったんだけど友人がFFの人らと一緒にいたらしくそこに合流した。自分ら合わせて3~4人くらいかな~とか思ってたら9人になったのでぶったまげた。野球ができる。

 

結局途中で別れて最終は3人でライブに行った。

 

 

 

かなり良かった。目の前に演者がいるということの凄さ。ライビュとは周りの空気感も全然違うくて、自分もそこに加わっているという当事者性が全く違うなと思う。映像を見ているときは切り取られた視界を覗くような、ライブを視聴している第三者としての心持ちが強いけど、現地はそのライブの主体の一員に加わっているかのような一体感みたいなものを強く感じる。

 

エレアコでの演奏でいつもと違うアレンジになってる曲が沢山あって楽しかった。「Hello! Wink!」ではカッティングが激渋だったのとストロークのアクセントを変えて原曲とは違うグルーヴを生み出してたりしてたのが最高だった。他バンドのカバー枠ではアフターグロウの「Y.O.L.O!!!!!」をやってたけど、普段美竹さんがファルセットを使わずに歌ってる部分を愛美さんはファルセットで歌ってて、エレアコの音色も相まって原曲とは違った繊細さが加わっていた。

 

Returns」も凄まじかった。元々エレアコが合うことがわかりきっている曲ではあったし、一番聴きたかった曲だったんだけど、自分の予想以上に良くて泣きそうになった。これを歌う前に大塚さんが「これは選択の曲だと思うんです」と言っていて、この曲は彼女(花園たえ)がRASに加入するかそのままポピパに残るのかの選択を歌詞にしたもので、今回このライブを見に来てくれた人たちも昨今の情勢の中時間やお金を使って選択してここにきてくれている。だからこそ選ぶという行為は尊くて、選択をコンセプトにしたこの曲も思い入れのある素晴らしい曲なんです…という話をしていたのが印象的だった。愛美さんと大塚さんのユニゾンが綺麗だったし、ふたりのイメージカラーの赤色と青色が寄せては返していて抒情ある煌びやかさを演出していた。

 

ガールズコード」の間奏のギターリフで大塚さんのボルテージが明らかに上がっててそっからの3曲は本当に楽しそうに弾いてたのが肌感覚で伝わってきたので、こういうところを実感で掴めるのは生ライブの良いところだなと思った。

 

そのほかにもコーナーの大喜利で鬼スベリした愛美さんに大塚さんが体をのけぞらせて爆笑したり、コードや音程が揺れた部分で目配せしてカバーしたりしてたのが良かったし、ギターのボディにペンラの光が反射してたり、ライブ終盤には夕焼けのステージセットの照明が暮れて夜の帳が降りてくるような演出をしていたのも綺麗だった。

 

総じて良いライブだったと思う。今回はエレアコアレンジのライブで座っての鑑賞体験だったので今度はRASのライブに行って頭を振りたいなと思った。

 

ほぼライブの感想になってしまった。身体中からエモーションだった。

 

おわり。