消尽の日記

中身も外見もまぁ覇気がない

「梳かす」10/29の日記

 

10/29

 

 

朝起き。コーヒーを淹れる。追加の電源タップを買ったのでコーヒー抽出がすごく快適になった。どういうことかというとキッチンの電源タップは4つあるんだけど炊飯器とレンジ、トースターで残りがひとつしかなく、タップがひとつしかないせいで電動ミルと電気ケトルを同時に使えないという問題があり、使用時にいちいち家電の背面に手を突っ込んでコンセントを挿し変える必要があったんだけど、追加の電源タップを買ったら快適になったという話。半年くらいずっとゴソゴソしてたのなんだったんだ。早く買えばよかった。

 

 

作業。

 

夕方

 

 

なっていた。布団が気持ち良すぎてやるべきこと沢山あったのに動けなくなってしまった。

 

ぼんやり眺めながら短歌を作った。

 

累々と陽が横たわる秋の部屋、オレンジを梳くカーテンを見る

朝永恵

 

「梳く」という言葉がどうやら好きらしいということに気付いた。「梳く」の読み方は「すく」なのに「梳かす」は「とかす」になるのが面白いなと思うし、単語自体に透明感があって光のモチーフと相性が良いのが気に入っている。以下「梳く」で好きな短歌。

 

風を梳く紙飛行機のするどさでこの表情を無視してほしい

小島なお(短歌研究8月号)

 

風を紙飛行機が梳くという着想がかなり好き。紙飛行機の薄く鋭利な翼を持ってして風をするするとほどいていくようなさまがとても綺麗で良い。上の句の出来事と下の句を接続する要素のひとつに「冷たい温度感」があるのも好きなところ。どちらも別のアプローチで冷たさを表現していて本当に凄いと思う。

 

 

 

これは本当にそう思う。物語の設定上、アンの幼少期はかなり酷なもので胸が締め付けられる。アン自身まだ幼く、母親の容体を詳しくは知らないが、死期が近いことは周囲の大人の反応からも直観的に悟っており、1日でも多く母親と過ごしたいはずなのに誰に書いているのかもわからない手紙をヴァイオレットさんに代筆させているせいで、自分と母親の一緒に過ごす時間をポッと出の他人に奪われていると感じている(実際奪っている)という状況が幼児期の子供にはあまりにも厳しすぎる。だから愛着形成に大きな問題がなかったことにとても大きな安堵がある。

 

今後50年に渡って娘に自分の積想を手紙という形で託していくというところに母親のアンに対する大きな愛を感じる。

 

明日は朝が鬼早なので寝る。

 

おわり