「オレンジピールをひとりで食べる」
7時半オレンジピール入りのチョコ/湿った部屋で2分割する
面映い かみのけをほめられたからビニール傘を花柄に開く
全焼の報道を見て焼きめしを食べる机の赤い中華屋
先鋭な手触りのある陽光が壁に刺さって黄ばみとなった
オレンジのスパイクを履いて海に行く少年を見た 夕暮れのこと
横顔にまばらに生えたもみあげと海から見える夕陽の熱さ
踏んでいるレールの軋みが激しくて貨物列車の近づく気配
揺れているオレンジに照る快速が就活生と2月を運ぶ
均一に並ぶ団地の踊り場の蛍光灯の清潔な白
窓枠の冷気でさえも自分だと思って毛布を抱えて眠る
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タコベルでドクペを飲んでiPhoneを竪琴みたくスワイプしてる
あすぱるてーむ 呪文みたいな字面だと思ってコーラのラベルを剥がす
隕石の衝突予告を聞きながらペパロニピザをひとりで食べる